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今月のゲストコラム:<2008.02>

『世界中の株式に分散投資する方法を考える』  井上光章(井上光章FPオフィス代表)

世界中の株式に分散投資する方法を考える

「長期分散投資が大事」FPに資産運用アドバイスを受けたことがある人はよく聞くフレーズでしょう。私も基本的にはこの考え方には賛成で、クライアントさんには同様のアドバイスをよくいたします。「じゃあ、世界中の株に分散投資したいのだけど・・・」かつてそういう質問を受けたことがありました。そこで今回は世界中のできるだけ多くの国々の株式に分散投資する方法を考えてみます。
分散投資といえば投資信託の出番なのですが、さすがに1つのファンドで世界中の国々に投資をするものは見つかりませんでした。いくつかのファンドを組み合わせる必要があります。ここでは日本の株式に分散投資するファンド、アメリカはじめ日本以外の先進国の株式に分散投資をするファンド、中国はじめ新興国の株式に分散投資するファンド、の3つへの投資で上記目的を達成させようと思います。
ではこれらのファンドをどのくらいの比率で持てばいいのか。ここではそれぞれが投資する国々の名目GDPの大きさで資金を配分することを考えてみます。使うのは以下3つのETFとします。

●iシェアーズ・MSCI・コクサイ・インデックスファンド(略称はTOK)
●iシェアーズ・MSCI・エマージング・マーケッツ・インデックスファンド(略称EEM)
●TOPIX連動型上場投資信託

それぞれのETFが投資している国とその国々の名目GDPの合計は以下のようになります。ETFのデータは2007年9月末のもの、名目GDPは米ドル換算のデータで2006年のものを使いました。

<MSCI・コクサイ・インデックスファンド(TOK)>
投資対象はアメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、スウェーデン、スイス、ノルウェー、オーストリア、ギリシャ、デンマーク、アイルランド、フィンランド、ポルトガル、オーストラリア、ニュージーランド、香港、シンガポール。これらの国々の名目GDPの合計は299,630億ドルです。

<MSCI・エマージング・マーケッツ・インデックスファンド(EEM)>
投資対象は中国、ブラジル、韓国、インド、ロシア、トルコ、インドネシア、台湾、南アフリカ、アルゼンチン、タイ、香港、マレーシア、チリ、チェコ、イスラエル、フィリピン、ハンガリー、エジプト、ペルー。これらの国々の名目GDPの合計は102,780億です。

※この他アメリカに0.3%の投資があるようですが今回は無視させていただきました。
<TOPIX連動型上場投資信託>
投資対象は当然日本のみ。名目GDPは43,670億ドルです。

これら3つのGDP比を求めて、切りのいい数字にまるめると65:25:10となります。世界中のできるだけ多くの国々の株式に分散投資をしたい場合、この割合で上記3つのファンドに投資をすれば正解に近くなるのではないでしょうか。
もちろん現状では上記ETF群の投資対象に含まれていない国もたくさんあります。サウジアラビア、UAEなどがそうです。したがって、純粋に世界の全ての国々に投資したことにはなりません。また各ETFの国別投資比率は各国のGDPの大きさの比率と等しいわけでもありません。一つの考え方として参考にしていただければ幸いです。

※2006年名目GDPはIMFの下記WEBサイトを参照しました。各国の名目GDPを見ることができます。FXなどでは人気のあるニュージーランドがGDPで見ると小さい国なんだなということなどがわかります。
 http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2007/01/data/weoselgr.aspx

 世界投資分散を説明する為に特定の金融商品を活用していますが、あくまでも説明の為の活用で、商品を推奨するものではありません。

井上光章(井上光章FPオフィス代表)
AFP・2級FP技能士

ファイナンシャルプランナーになる前から一人の投資家・投機家として様々な資産運用を実践。
その成功や失敗を皆様の資産運用に活かし“資産運用相談に強い”ファイナンシャルプランナーとして活動中。 http://www.inouefp.jp/


ファイナンシャルプランナー 浅里 有のFPコラム  「個人向け「地方債」について」

★個人向け「地方債」について
 近年、地域住民参加型の公募地方債が人気を集めています。地方公共団体が発行しているので信用力がある点や、定期預金に比べて利率が高い点が、人気を集めている要因のようです。私も金融機関に勤めてから知ったこの公募地方債、具体的にどのようなものなのかみてみましょう。

★個人向け「地方債」の特徴
この公募地方債は、主にその自治体の住民のための防災・福祉・教育施設等の費用を賄うために発行されています。いつでも買えるわけではなくて、年に1回程度の募集があります。利率や期間、発行のロットなどはその地方債によりますが、満期一括償還で固定金利のものが多いようです。個人向け国債の5年固定ものをイメージしていただければわかりやすいかと思います・
 こうした地方債で最も特徴的なのが、その人気度、言いかえれば完売までの早さです。先に述べた人気や、地方の発展に貢献できるという「地域住民参加型」のイメージの良さから、即日完売してしまうのです。昨年の暮れに私の勤める金融機関でも販売したのですが、販売当日の朝から申し込みの希望者が窓口に殺到して、午前中のうちに完売となってしまいました。こうした地方債は各金融機関に販売できる数量が割り当てられているのですが、午前中で数十億分の割り当て分が売れてしまったことになります。運用に関心がある一方で、元本を間違いなく確保しておきたいという、お客様の心理がうかがえるものでした。

★注意しなければならない点
 一方で、注意しなければならない点もいくつかあります。第一に、元本と利率は満期まで保有していた場合に確保されるものであって、中途解約時は元本を割り込む可能性があることです。よって、運用期間が長ければ長いものほど、購入時には慎重になる必要があります。第二に、購入するまでの手続きが面倒であることです。購入窓口は各金融機関なのですが、昨年9月30日に金融商品取引法が制定されて以来、お客様から聞かなければならない事項が多くなりました。住所や氏名はもちろん、勤務先、現在の年収、持っている資産状況、購入資金はどこから来たのか、等々。細かすぎるし、あるいは話しにくいようなことまで聞き込みされます(所定の用紙に書かせられることも)。こうした質問を拒んでしまうと、購入ができるなくなる場合があります。

★結局、定期預金とどっちが有利?
 運用の目的で購入するかどうかは、まず同じ期間で定期預金を預けた場合の利率と比べてみましょう。定期預金のキャンペーン中のときなど、利率が大差無い場合があります。また、定期預金は金融機関のデフォルトが無い限り元本は保証されますし、中途解約も可能です。ケースバイケースですが、金利上昇局面であると思われる現在では、そうした動きにも対応しやすい定期預金の方が良いのではないか、と個人的には思います。
決して、金融機関をひいきしているわけではありませんので(苦笑)。
 

文責:浅里 有(AFP取得)
大学時代にてAFPを取得。現在は某銀行で働く一年生行員。毎日の業務がすべて勉強です!
【浅里 有のブログ】
新米銀行員奮闘記〜カウンターの向こうから〜 http://newbankerstory.blogspot.com/

 

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