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今月のゲストコラム:<2007.07>

ファイナンシャルプランナー 浅里 有のFPコラム「金利上昇と定期預金」   浅里 有

◆金利上昇による銀行の動き
ここ1年の間に、日本銀行が2度の金利(無担保コール翌日物金利)引き上げが行われました。平成18年7月14日に0.15%から0.25%へ、そして平成19年2月21日に0.25%から0.5%へ。それ以前は約5年4ヶ月に渡って、いわゆる“ゼロ金利政策”が打ち出されていたわけですから、この1年間の金利の推移は急激なものと言えるでしょう。
こうした金利の動きに対して即座に連動するのは、銀行の普通預金の金利です。日本銀行の公式発言と同時に、あるいは公式発言よりも先に普通預金金利の引き上げが新聞にて発表されたりします。都市銀行系が最も早く発表し、地方銀行や信金系がそれに追従する、というのが一般的な流れです。また公式発表の機会は少ないものの、定期預金等の店頭表示金利も普通預金金利の上昇に合わせて上がりますが、その上がり方は各銀行によって若干の差があります。
住宅ローンなど融資に関わる金利(住宅プライムレート、長期プライムレート等)はすぐに上昇に転じるわけではなく、平均的に約1ヶ月のタイムラグがあります(この期間も銀行によって若干異なります)。しかしこのことで金利負担が増えることはほぼ間違いなくて、変動型の住宅ローンである方には頭の痛いことであります。

◆定期預金で高い利回りを目指すには
手元に余っているお金を上手に運用したい、けれど元本の目減りはしたくないし、そのことで一喜一憂したくない・・・と考えられる方は、銀行に来られるお客様にも結構いらっしゃいます。となると、銀行側としては定期預金を勧めることになりますが、どうすれば定期預金のメリットを受けつつ、最大限に運用することが出来るのでしょうか。
現在のように金利上昇傾向と言われている中であれば、長い期間よりも、短い期間の自動継続の定期預金がお勧めです。預け入れ日と期間を基準に自動で書き換えがされるわけですから、いざ金利が上昇すれば、書き換えの際にその恩恵を受けることが出来ます。
個々が重要ですが、多少高めに設定されている長期の定期預金には注意が必要です。預け入れている間に、普通預金の金利がその長期定期預金の金利を追い越してしまう可能性もあります。私のお客様の中でもそうしたケースに直面している方がいらっしゃって、定期預金の満期より前に解約したら、定期預金金利よりも多い金利が付いた、ということもありました。

◆長期国債は、金利先行きの基準となるか?
長期国債の金利は、今後の景気先行きを見る上で代表的な指標の一つと位置づけられていますが、「長期国債金利の上昇 → 景気回復の兆し → インフレ抑制に備えた金利上昇」と見ることが出来るのでしょうか。個人的な見解ですが、どうも簡単に上記のような流れを見ることは出来ないと思います。
やや極端な例ですが、1990年のバブル全盛期を見てみます。その年の開始日の値が38,921.65円でしたが、やがてバブルが弾け、終日の値が23,848.71円まで下がりました。上記の流れをそのまま当てはめるとすれば、長期国債金利はその先行きを読みこして、金利が下がらなければなりません。しかし実際には、1889年1月で4.840%、1990年1月で6.671%、1991年1月で6.405%と、緩やかな動きしか見せていません。その後も株価の下落に吊られるようにして長期国債金利が下がっていることから、先行きを表すというよりも、現況の消費者の心理を表しているのではないか、と私は考えています。少し話が脱線しましたが、「長期国債金利が上がっているから、銀行の預金の金利も上がるはずだ」と一概には言えないということです。それでは何を見れば良いのかと言えば、それは、実は私にもわかりませんが...
それでも定期預金は古くから親しまれていて、かつ確実性が非常に高く、簡単な貯蓄方法です。普通預金や金庫に入れておくだけなら、気軽な気持ちで定期預金に預けておかれるのも大事な貯蓄の一つだと思います。

文責:浅里 有(AFP取得)
大学時代にてAFPを取得。現在は某銀行で働く一年生行員。毎日の業務がすべて勉強です!
【浅里 有のブログ】
新米銀行員奮闘記〜カウンターの向こうから〜 http://newbankerstory.blogspot.com/

 

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